ほしいことば。




「俺も大好き。コンラッドを・・その、あ、あい・・」

あいしてる、と言いよどむ俺に、コンラッドが苦笑した。
愛してるなんて日本人な俺には言い馴れなさ過ぎる。
好きだと告白しあうのも、人生初体験な俺だ。

「無理しなくていいですよ?」
「いや!俺も言うっ」

腕の中に抱きしめられたまま、俺はコンラッドを見上げた。
大好きな銀を散らした茶色い瞳が優しく俺を見下ろしている。

「・・あいしてる、コンラッド・・・」

なんだかちょっと甘えた口調になってしまったのが恥ずかしい。
なんて声出してんだ、俺っ!?って感じだ。
きっと顔が真っ赤だろうとわかってしまって。恥ずかしすぎてしょうがない。

「すいません、ユーリ・・。貴方をお部屋にお送り出来そうにない」
「へ」
「寝かせる事ができるかも不安です」
「って、え?コンラッド・・?」

そのままなぜかベッドに押し倒されていて。
って、え?もしかして・・俺、え?

「抱いて、いいですか?」

−−−っ、やっぱりですかー!?

「え、と。あのっ、俺・・そのっ」

全然そんなつもりじゃなかったのに!!

「好きな人に、あんな可愛い顔で、可愛いことを言われて、
 平気でいられる男なんていませんよ」
「そんなこと、にっこり爽やかに言われても〜」

乗っかられて、キスをされる。

「ちょっ、待って、コンラッドっ!その、俺初めてだしっ!心の準備が必要っていうかっ」
「ダメですか?」
「ダメって、言うか・・・だって、だって・・・」
「大丈夫、怖くないですから・・」
「やだ、怖いよ。も、ちょっとだけ、待って?」

なんて、やっぱり我侭なんだろうか。って言うか、ずるいと思うよ、俺も。
だって、きっとコンラッドは俺が嫌がることはしないってわかってるし、知ってる。

「仕方ないですね。わかりました。待ちます。その代わり・・」
「なに?」

コンラッドが俺を抱きしめてくる。一緒に横になって。俺はコンラッドを見上げる。
すると、唇がふさがれた。何度もキスされて、舌まで入ってきて。

「鼻で息をして下さい。口を開いて?・・・そう」

耳元で囁かれて、素直に従ってしまう。すっごくいい声で、
きっと立っていたら膝が崩れていたに違いない。
舌を絡ませられて、吸われて。口内を弄られて。変な気分になってしまう。
腰がうずくというか、身体の奥がゾクゾクするというか。

「ん・・っく、は・・」
「舌を出してください。そう・・逃げないで」
「ぅ・・やぁ・・」

ちゅぅっと舌を吸われて、唇が離れていく。
初めての濃厚なキスに、俺はすっかり蕩かされてしまった。

俺は荒い息を繰り返しながらコンラッドを見上げた。
するとにっこりと見下ろしているコンラッドと目が合った。

「ふぁ・・ぁ、コンラッ、ド・・・?」
「ココ。反応してますね」

そう言ってコンラッドが触ったのは、俺の・・息子。

「やっ!ちょっと、コンラッドっ!?」
「大丈夫、最後までしません」

そういう問題じゃないーっ!

けど、コンラッドの手はやわやわとソコを触って。

「ぅっ、あ・・」
「ユーリ・・」
「やっ、んぅ!やだぁ」

コンラッドの胸を押し返す俺の手をとって、コンラッドがキスしてきた。

「大丈夫、怖くない。イかせてあげるだけです」
「ふ・・ぁ」

ズボンの中に入ってきたコンラッドの手が直に俺のものに触れてくる。
すっかり立ち上がってる俺のモノに、コンラッドが指を絡めて扱き出す。
変な声が出て、口を塞ごうにも、コンラッドに手を取られてそれも出来ない。
恥ずかしくて、きもちくて。どうにかなりそうだった。

「うぁっ、ん・・ん!コン・・っぁ、や・・ん」
「ユーリ・・」
「イッちゃう・・やだっ、コンラッド・・も、やめっんぅ」
「いいですよ、イッて下さい」
「ひっぅ・・あっ、あ・・うっくぅ・・ん―――っ」

耳元でコンラッドに囁かれて、手の動きを速くされ、追い上げられ。
俺はそのまま、コンラッドの手の中に熱を放った。

「ん、はぁ・・。ぃや・・って言った、のに!」
「可愛かったですよ?」
「コンラッドのバカっ!!信じらんねぇっ」
「ユーリ・・」

きっと、今の俺の顔は真っ赤だ。
くたりとベッドの上で弛緩してる俺に、コンラッドがキスしてくる。
優しくて心地いいキスに、俺は目を閉じた。

「好きですよ。ユーリ・・」
「ん。おれ、も・・」

コンラッドは俺が抵抗する間もなく布で俺の下肢を拭き取って綺麗にすると、
パジャマを整えてくれた。

「平気ですか?」
「へーき・・」
「すみません。でも、これ以上は何もしませんから」
「ホント?」
「本当です」

そう言って、ちゅっとおでこにキスしてくれた。

「コンラッドは、平気・・なのか?」
「俺は大丈夫です。貴方を抱ける日まで、我慢しますから」

ですから、そんな目で見ないで下さい。
そういわれたけど、どんな目かわからないし。
とりあえず、俺はコンラッドを見ていた目を反らした。

「ごめんな?俺が・・こんなで。えっと、早く出来る様に、頑張るから!」

俺をベッドに寝かせてくれるコンラッドに俺はそう宣言した。
俺の隣にコンラッドが入ってくる。

「あたなのペースでいいです。無理をさせたいわけではないんです。
 けれど、期待してまっていますよ」

そう言ってキスしてくれた。

「ありがと。コンラッド」

にっこり笑ってくれるコンラッドに、俺は心が軽くなった。
だって、俺ばっかり気持ちよくなって、ずるいし、きっと我慢してくれてるんだ。
早く、コンラッドに応えられるように頑張るから、俺。

「おやすみなさい、ユーリ」
「おやすみ、コンラッド・・」

俺はコンラッドに抱きしめられて、目を閉じだ。

「楽しみにしていますよ。貴方を全て手に入れられる日を」

愛してます、ともう一度ユーリに告げて、コンラッドも目を閉じだ。
次の日、ヴォルフラムやギュンターの怒りをかって大変だったのは言うまでもない。






びみょー・・