旅行中ミニSS

飛行機 

「そういえば、コンラッドって飛行機乗ったことあるの?」

地球の話になって、そういえば。とユーリがコンラッドに問い掛けた。

「えぇ、一度だけですが。パスポートも持ってますよ」
「どうやって・・・」
「それは、まぁ・・。色々と」
「・・・コンラッドと一緒に旅行してみたいなぁ」

ぽつり、とユーリが呟いた。それは無意識なものだったけれど。
口から出た言葉はしっかりとコンラッドの耳に届いた。

「では、行きますか?旅行」
「え?眞魔国でじゃないよ?飛行機に乗って、どっかにってことだよ?」
「えぇ、わかっていますよ。だから、二人で。どうせですから、海の綺麗なところにでも。夏ですしね」
「どうやって?」
「頼んでみましょう?陛下がお願いしたら、きっと聞いてくれますよ」
「・・陛下言うな、名付け親」
「すいません、ユーリ」
「すいませんって、言うばっかり」
「拗ねないで下さいよ、ね?ユーリ」

そういって、少しふくれたユーリの頬にコンラッドがキスをする。
不意打ちなそれに、ユーリは赤くなって唸った。
それにコンラッドはクスクスと笑う。

「うー・・」
「じゃ、頼みに行きますか」
「え、何を、誰に?」

言いながら立ち上がったコンラッドにユーリが訊く。

「旅行のことを。ウルリーケと眞王陛下と大賢者様に」

コンラッドが振り向いてニッコリと笑った。



会話しかなかったものに少し肉付け。 にしても、今更だけど、中途半端な・・(笑) これは、行きの飛行機の中で書いたものです。