お気に入り 最近の俺のお気に入りは、蛮ちゃんの観察。 雨がふってきたから、俺たちは慌ててスバルに戻った。 けど、やっぱり濡れちゃって。 タオルでガシガシと頭とか拭いて。 それからずっと、雨がふってる。 スバルの中に、雨の音が響いてる。 話は全然なくて、静かで、でも、雨の音が大きくて。 俺は暇だったから、運転席に座ってる蛮ちゃんを観察する。 「・・・・」 「・・・・」 雨に濡れちゃって、降りてる髪。 黒い髪が濡れててなんだか色っぽい。 前髪を掻き上げる。 うざったそうな横顔が、カッコいい。 サングラスを外してる。青い眼がよく見える。綺麗だと思う。 赤い唇。ちょっと濡れてて、綺麗だと思う。 蛮ちゃん、何にも手入れしてないのに綺麗なんだ。 夏実ちゃんたちが羨ましがってたっけ。 キレーだなー・・。キスしたいなー・・。 って、俺、何考えてんの! あ、煙草。雨ふってて窓開けられないのにー。 ポケットから煙草を取り出して、箱から一本取り出して、口にくわえる。 その動作が、カッコいい。・・・煙草を吸ってる蛮ちゃんはカッコいいと思う。 ・・・だから、別にちょっと煙くてもいっか。 だけど、ライターがなかったみたい。 煙草のフィルターを噛んで、ちょっと舌打ち。 ホント、なんでこんなに何しててもカッコいいんだろー。 惹き付けられるって言うか。 じーっとずーっと観察。 やっぱり、目、好きだなー。綺麗だなー宝石みたい。 ん?あれ?? 何時の間にか、両方の目が俺を見てた。 俺、蛮ちゃんの横顔観察してたのに。 顔が近い、と思ったら・・・・ドアップで迫ってきて。 ・・・キスをされた。 「ば、蛮ちゃん!!」 「んだよ?」 「なっ、き・・っ急に・・」 「テメーがじーっと人の顔見てるからだろ。」 「えっ!気づいてたのっ!?」 「・・・気づかれてないとでも思ってたのかよ?」 恥ずかしくて、真っ赤になった。 「そんなの!だって、蛮ちゃん全然こっち見ないし!」 「だから、キスしてやったろ?」 そりゃ、しないなーとは思ったけど! 「そ、う言うことじゃなくてっ!」 「なんか問題でもあんのかよ?」 「いや・・ないけど・・・」 「んじゃ、いいじゃねーか」 「でも、急に・・・キスなんて・・・」 心の準備がっ 「じゃ、聞けばいいんだな?」 「え・・?」 「キスすんぞ」 俺は、言葉を発する間もなく、蛮ちゃんにまたキスされていた。 聞いてない、じゃん・・・・。 もう、決定事項の、その言葉。 だけど、イヤじゃない。 「は・・・」 「色っペー顔・・」 意地悪く笑う、蛮ちゃんの顔。 こんな顔も、好きだな―・・・。 「なに、言ってんの・・・」 「もっかいな」 「え・・・」 また、キスされた。今度は・・・蛮ちゃんのベロも入ってきて。 苦しいのに、気持ちよくて。 頭がフワフワして、クラクラして。 「んっ、ん・・」 ちゅって音がして、唇が離れていく。 「あ・・・」 思わず、追いかけてしまった。 驚いたような顔をした蛮ちゃんが、次には笑ってキスしてくれて。 うん、俺・・蛮ちゃんのキス、凄く好きだなぁ。 一人で蛮ちゃんを観察してるより、こっちのが、ずっと楽しい。 沢山キスして、二人で過ごした。 新しいお気に入りが出来た。
再びご無沙汰名蛮銀。 だってね、ネタがね・・(汗) すいません、私蛮ちゃんファンなもので(笑) ってか、まだ手を出してないんだね、蛮ちゃん。 付き合ってはいるんだね。 戻