性感帯
「英二先輩、じゃま」
「せっかく遊びに来たのに、つまんにゃいじゃんかー」
「しりません。先輩が勝手に予告もなしに来たんじゃないっスか」
「そだけどー・・、おチビー、遊ぼうよー」
天気のいい休日。
リョーマの部屋で繰り返されるこの会話。
カルピンも飽きてどっかに行ってしまった。
菊丸の相手をしてやればいいんだろうけど、リョーマは宿題の真っ最中だ。
そんなリョーマの背中に、菊丸が構ってくれ、と乗っかっているのだ。
「もー、一人で遊んでてくださいよ。終わったら相手してあげますから。」
「えー?一人じゃつまんないじゃーん。ねー。おチビってばぁ」
しつこい菊丸に、リョーマはため息を付き、いすをクルリと回して菊丸のほうをむく。
ぱっと菊丸が笑顔になるのがわかった。
まったく、この先輩は・・・。
「英二先輩って、猫ってよりも犬だよね。」
「へ??」
「いや。猫、時々、犬・・ってかんじ?」
「何の話ー??」
「こっちの話。邪魔、しないでね」
そう言って、再び机に向き直る。
「えー?・・・いいもんね、勝手に一人で遊ぶから」
初めからそうしてくれ、とリョーマは心の中でつぶやき、宿題を進めようとノートに目を落とした。
そのとき。
うなじに当たる柔らかで暖かい感触。
「っ・・な、!」
「おチビ、首冷たいよ?冷房効きすぎ?この部屋。」
そう言って、もう一度、今度は舌で舐め上げる。
「ゃっ・・・」
リョーマは菊丸をどけようとするが、なかなか離れてくれない。
「ほーら。おチビは宿題やってて?俺は、一人で、勝手に、遊んでるからw」
「何処が・・っ!!」
しかし、菊丸は知らん顔で。今度は肩に口付ける。
手はリョーマの腰に添えられてあり、身動きが取れない。
今度は耳に、唇が移動する。
くすぐるような息が耳にかかり、リョーマの体が震える。
指先で顎を撫でると、首がのけぞり、そこに口付ける。
「っ、っ・・」
「おチビ、宿題は?全然進んでにゃいけど?」
からかうような菊丸の言葉に、リョーマはかぁっと赤くなる。
「英二先輩が邪魔してるんでしょっ!」
「えー?俺のせいかにゃー?」
腰にある手が、服の中に入り込み、素肌を撫で上げる。
「ぃやってば・・!英二先輩っ」
「んー・・、そんなにイヤかにゃ?」
上っていったその手は、胸を撫で、手探りでそこにある突起を見つけると、すでに固くなっているそれを、指先で愛撫する。
「っ、やっ!いやっ・・ン」
短パンで剥き出しになった太ももを撫でると、ピクッと足が跳ねる。
「はっ、ぁ・・・っ」
リョーマが握り締めていたシャーペンの芯が小さく音を立てて折れる。
「ん?おチビ??どしたの?」
にっこりと。
今のリョーマには悪魔の微笑だ。
確信犯なその行為に、リョーマは、菊丸を見上げ、睨みつけた。
「さいてーっ、もぅ・・・っ、責任とってよ、バカ英二っ」
「喜んで。」
菊丸が、リョーマを抱き上げ、ベッドには運ぶ。
どうやら、宿題は出来そうにない。
その後などを。
「早くやってよね。」
「わかってるってー」
あの後、何度やられたか。腰が痛くて動けないなんて最悪だ。
リョーマは、ベッドに横になったまま、菊丸が机に座ってリョーマの宿題をしている。
「明日部活、どうしてくれるんスか」
「あとで、マッサージしてあげるから。」
「・・・・・」
「そんな目で見なくても!なんにもしないってばっ」
次の日。
部活が本調子じゃないリョーマが、不二に始まり、桃城や乾にからかわれ、
菊丸がリョーマによって相当痛めつけられたのは言うまでもない。
ありがちといえば、ありがちな話(笑)
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