養護教諭と生徒
DearestV
「しつれーしまーす。センセー」
言いながら、黒羽快斗がノックもなしに入ってきた。
「黒羽・・・」
「会いにきた」
「・・・来るなとは言わない。だけど、静かにしろ。寝てる奴がいたらどうするんだ」
新一は、ため息ととも快斗を嗜めた。
「人がいるときは来ないよ」
「・・・何かあったのか?」
「んーん。新一が足りなくなっただけ」
言いながら、新一を抱きしめる。
「こら」
「ドアには鍵かけたし、closeの札もかけた」
「あのな・・・」
「会いたかったんだよ、ずっと。・・・もう。一ヶ月も会ってない」
そう言って抱きしめる腕に力を込めてくる快斗に、新一は再びため息をつき、妥協した。
会いたかったのは、新一も同じだ。
快斗の背に腕を回す。
「ガキ」
「ガキはこんなことしないだろ」
快斗は少しムッとしてそう言うと、キスを仕掛けた。
「っ・・ん、」
軽いキスと深いキスを繰り返す。
「・・・・っは・・」
「ガキ?」
唇を舐めて離し、至近距離で生意気に問う。
「ガキは、ガキだろ」
「へー・・。先生はガキにこんなことされちゃうんだ〜?それとも、させてくれてるの?」
快斗の手が怪しく動き出す。
「なっ、ばか!やめろ・・・っぁ」
「だって、新一が子ども扱いするから」
「してないだろ!」
「言ってることが、矛盾してるよ、新一?」
たった今までガキ呼ばわりしてたのはどこの誰だ。
「うるせーよ。俺のが年上なんだから、お前は年下らしくしてろ!」
「それって・・・」
「余裕ぶらせてくれるくらい、いいだろうが!」
「余裕ぶってたの?」
「いっつも、お前のいいようにされんのはムカツクんだよ」
「新一・・・」
「余裕なく、会いたかったって言ってくるお前を、俺は可愛いって思ってんだから。少しくらい大人ぶらせろ」
そう言って、快斗を睨んでくる。
新一はイスに座っていて、快斗は立っていて。必然的に上目遣いになるわけで。
「ほんと、可愛いよね、新一って・・・」
「なっ・・」
「好きだよ、新一・・・。ねぇ、今日は泊まりに行ってい?今は、何もしない代わりに」
「・・・・・中華食いたい」
「ラジャ」
しっかりと今夜会う約束をし。
快斗は心の中で絶対寝かせない、と新一にとっては傍迷惑な誓いを胸に抱き。
再び、唇を重ねた。
第三弾〜
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