新一は快斗の指に自分の指を絡めそれを持ち上げる。
そして、快斗の指にそっとキスをするのだ。

「新一・・?」

快斗から戸惑ったような声が聞こえる。
滅多に無い新一の行動。
心臓が踊る。
頼むから、理性を試す様な真似をしないで欲しい。

「快斗の手、好きなんだ」

そう言って、また慈しむように、快斗の手にキスを落とす。

「・・キス、してくれるなら、手よりもこっちの方がいいんだけど。俺は」
「え・・」

顔を上げた新一に、快斗はそっと、その唇を塞いだ。
もちろん、自分の唇で。

「んっ、も・・なにすんだよ、急に・・」
「煽ったのは、新一」

そう言って、ソファーに押し倒される。
リビングは少し肌寒くて、肌蹴られた胸元が寒くて鳥肌が立つ。

「快斗、寒い」
「すぐ、熱くなる」

そう言って、熱い舌が首筋を伝う。
新一が本気で嫌がってないのは分かっている。
文句も、抵抗も、形だけだ。
ひくっと新一の喉が鳴る。
声を殺すように唇を閉じて、目を固くつぶっている。

「そんな、固くならなくてもいいのに・・・」

初めてじゃないんだから。

「久しぶり、すぎて・・恥ずかしいんだよ、バカ」

真っ赤になった顔で、睨みつけられて、そんな可愛い言葉を吐く。

「俺もね、久しぶりすぎて、我慢できないみたい」
「え?」

次にきたのは荒々しいキス。
深いそれは新一から抵抗する力を奪い、快楽に落とそうとする。

項から、鎖骨を通って胸元に降りてきた手が、乳首を愛撫する。
ぷくりと赤く尖ったそれを指先で優しく転がすように愛撫して、その間もキスは止められない。

「ふっ・・ぁ、ぅ・・」

唇が離される。

濡れた唇を舐め、荒く呼吸を繰り返す新一を、快斗が目を細くして見つめる。

そして新一が目を開いて快斗を見上げると、恥ずかしくなるくらい色っぽく自分を見つめる快斗と目が合った。

あぁ、本当に色っぽい・・この人は。

そう思ったのはどちらだったか。
































新一の身体には無数の紅い花が散り、快斗の手によって高ぶった自身は早くイきたいと訴え振るえている。

「・・ぃと、んっ・・もう・・」

新一は手を伸ばして快斗のモノに触れる。
一瞬、体が反応したのがわかった。

「新一・・」
「な、もう・・なぁっ」

既に熱くなっている快斗のモノを手中に収め、愛撫をする。

「まだ、だめだよ。新一が傷つくから」
「んっ、あ・・はっ・・・」
「先に一度、イッとく?」
「ぅ、や・・ん。ぃや・・・かいと、と一緒に・・・」

快楽の涙に泣き濡れた瞳を切なそうに、快斗に向ける。
どくっと熱が高ぶった気がした。

新一の溢す雫で濡れた指を後ろに這わせる。
ひくっとソコが収縮した。
何度もなぞり、つぷ、と指を一本静める。
新一の体が強張った気がした。

「ぅっ・・く・・」

指を奥へすすめながら、新一のイイトコロを探る。

「うあっ・・あ、あ・・ん」
「見つけた」

ソコを何度も擦ってやる。新一は声を漏らし、中は柔らかくなっていく。
指を増やして中を犯す。

「だ、めっ・・。かいと、だめ!イクからっ」
「イっていいのに」
「やだってば・・んぁ」

快斗の肩を押して指を抜け、と訴える。
快斗としても、早く新一の中に入りたいわけだから別に悪い事ではない。
傷つけるのが、怖いだけで。

「なぁ、快斗・・な。もう、ほしぃ・・なぁ」
「わかったよ」

自分だって、余裕は無い。
快斗は指を抜くと自身をあてがった。
熱いそれを感じて、新一は快斗の首にしがみついた。

「いくよ」

肩口で、新一が頷く。
同時に、熱いものが中に押し入ってきた。

「ひぅ、ぁ――――っ」
「っく・・」

快斗は中の締め付けと引っかかれた背中の痛みに、息を詰める。

「はっあ・・あぅ・・」
「しんい、ち・・っ」

ずっ、と腰を推し進め、何度かに分けてやっと全て入れきる。

「かい、と・・かいと・・」
「しんいち」

新一は快斗に手を伸ばしてキスを強請る。
それに応え、快斗は何度も新一にキスをする。
新一の横についていた手で頬を撫でると新一が気持ちよさそうに手に擦り寄ってきた。
快斗の手に平にちゅっと、キスをする。

「・・ぃと・・、ん」
「かわいーね、新一」
「ば、か言ってんじゃねーよ・・」
「すきなんでしょ?俺の手」

快斗はそう言って新一の唇を指で撫ぜる。

「んっ」

新一は故意にか無意識にか、薄く唇を開き、指にそっと歯を立てた。
もちろん、軽く。痕なんか残らないくらい軽く。
しかし、それは逆に快斗を煽るには十分で。
新一の中のモノが脈打ったのがわかった。

「ぁっ、ん・・」
「煽るのが上手だね」

快斗が、腰を動かした。

「ふぁ・・」
「動くよ」

ゆっくりだった動きは次第に激しくなり、新一を突いた。

「あっあ・・・んやぁっ」

痙攣するように跳ねる足を快斗の腰に絡ませると更に繋がりが深くなる。

「かいとっ、もっと・・・あぁっ」
「新一っ・・」

どちらも、もう限界だった。

「っぁ、は・・ぃと。も・・イクっ」
「あぁ・・っ」

腰の動きに合わせて、新一のモノを弄ってやる。

「っ、あ・・あ、あぁ、ぅ・・・っ」
「・・っく」

声を上げて、新一は精を放った。
その後すぐ、中が熱く濡れるのを新一は感じた。











「はぁ、は・・」
「・・んいち・・」
「かいと・・」

抱きしめられ、新一は快斗の胸に頭を預けた。
快斗はそんな新一の頭を優しく撫でる。

「きもち・・」
「お風呂はいろっか」
「ん・・。でも、もうちょっと・・」
「ん?」
「このままで・・」

快斗の胸に顔を埋めたままそんなことを言う新一に笑みを禁じえない。
本当に可愛い。

「なに笑ってんだよ」
「いやいや」
「・・ムカツク笑い方だな」
「そんなことないって」

快斗を睨むが本人は気にした封はないし。
頭を撫でてくる快斗の手は気持ちいいから、まぁいいか、と絆されてしまった。


風呂に入って後始末して。
ご飯の用意もしないといけない。
けれど、もう少しこのままで。


きっと、どちらもがそう思った。




手・・って言うコンセプトは何処へ・・・? スランプな時に裏を書くもんじゃない(汗)