2、安息空間





落ち着く。

新一は抱き枕に抱きつくように
ソファーで寛いでいる快斗に抱きついていた。

快斗の手は、片手で雑誌をめくりながら、
もう片方はしっかりと新一の髪を梳いている。


ほっ、と。
新一は息を吐いた。


落ち着く。
快斗のぬくもりと、匂いと、音に。

きっと、これがなくなったら生きていけない。
絶対にストレスに負けて自滅する。
自分で分かる。絶対だ。

新一はそう思って、強く新一に抱きついた。


快斗も、片手で新一を抱きながら、新一の重さとぬくもりに安堵していた。


安息を感じているのは、新一だけじゃなくて、快斗も同じこと。
こうしているときに癒されているのは新一だけじゃない。


お互いにお互いが絶対の安息の地で。
これが無くなったら、絶対に生きていけない。