第十四話 「しんいち・・・」 ギシッとベッドが鳴る。 「・・かいと?」 深い、青い瞳が快斗を不思議そうに見つめている。 「・・綺麗な目だよね。」 そういって、新一の瞼にキスする。 「ん・・、そう・・か?」 快斗からのキスの雨を顔中で受け止めながら、新一が答えた。 「うん、だって・・。ほら。一般的に、日本人の目は黒と茶色だろ??」 「え、あ・・。そうか。ほら、人間と違うから、さ・・」 「・・・悪いって言ってるんじゃないよ?新一の瞳の色、好きだなって、思ってさ」 「あ、ぅん・・・」 快斗は、新一の手をとって、指先から、順に、口付けていく。 ピクッと新一が反応するのを感じながら、わざと、くすぐったく掠めるように、唇をその肌に滑らせていく。 「かいとっ、」 「うん?」 「な、なに??」 快斗の行動がわからないのだろう。 新一が快感を押し殺した顔で、快斗に聞いた。 「新一が好きだなって、思って。」 「ぇ?」 「思ったら・・・、触れたくなって。・・・触れてたら、止まらなくなった。」 言うが早いか、快斗は新一を仰向けに、ベッドの上に押し倒した。 「な、快斗っ?!」 「ごめんね・・?抱きたいな・・・」 「でもっ、さっき・・・!」 「うん、だから・・ムリヤリはしない。新一を抱きたい。抱いて・・いい?」 快斗は、卑怯だと思う。 こんな、こんなことを聞くなんて。 そんな、優しい目で。そんな、優しい声で。 抱いていいか、なんて・・・そんな言葉を甘く囁くなんて。 「新一・・・?」 返事をしない新一に、快斗はもう一度聞いた。 「・・・・いい、よ・・」 「いいの?」 「いいっつってんだろ。何度も言わせんな」 「優しくするからね」 快斗はとっても嬉しそうな顔で、新一の唇にキスを落とした。 「ア、・・ん・・」 くちゅっと、後ろから濡れた音が響く。 中にある快斗のモノは動くでもなく、抜くでもなく。 ただそのままで、しかし、快斗が新一に愛撫するたびに微妙に動くソレに、新一は身悶えていた。 「やっ、あ、アッ」 舌先で胸を愛撫する快斗の髪を、掴んで引っ張る。 「なに?」 「も、いいからぁ・・・っ」 すでに張り詰めている新一のモノはそれでもイけず、ただ、行き場の無い快楽が身体を支配していく。 「なにが?」 突起をちゅっと吸い上げる。 「っ、んぁ!」 快斗は意地が悪い。 解ってるくせに、俺が欲しいものなんて。 何を待っているかなんて、わかっているのに、それをくれない。 「優しくするって、言ったっ」 「だから、こんなに優しくしてるでしょ?」 優しく体中に触れていく、熱い快斗の唇。 そっと身体をなぞっていく、冷たい快斗の指先。 優しすぎるその愛撫は、新一の求めるものではなくて。 もっと欲しい。もっと・・触れて。もっと、もっと・・・・。 気持ちだけが高ぶる。 「かいっと・・・!」 新一は強引に快斗の顔を上げさせ、唇に口付けた。 「しん・・」 「じらすなっ、ばかやろーっ」 睨みつけるその目は扇情的で、快斗を煽る。 そして、自ら腰を揺らす新一に、快斗は不意打ちで奥を突いた。 「ひっぁ・・!」 突然の強い衝撃に、新一は背中をしならせる。 「新一・・・っ」 「あ、あっあ・・ぅ」 柔らかな内壁がヒクヒクと収縮して、快斗を甘く包み込み、追い詰める。 「ア、きて・・も、っと・・」 うわっ、と思った。 んなヤラシイ声で、ヤラシイ顔で、そんな風に強請られて。 ・・・平気でいられるほど、出来ちゃいない。 「しんいち・・・、新一・・・」 「あ・・ぅっン、かい・・っとぉ」 あとは、もう。 ただただ絶頂を目指して。 欲望のままにお互いを求め合った。
次でおしまい♪ 前 戻 次